○2009年5月の国会だより

■スギ花粉発生源対策:10倍の規模に拡大を!

4月21日、決算委員会(農水分科会)で「スギ花粉発生源対策」について質問に立ちました。スギ花粉症が社会問題化して30年。今では3千万人の人が罹り、それによる損失は毎年1兆円に及ぶとされています。政府もいろいろ対症療法を講じてきましたが、平成20年度からは「発生源であるスギ林を抜き切りして広葉樹等に植え替えるプロジェクト」を始めました。根本対策として評価したいと思います。しかし如何せん規模が小さすぎます。毎年の予算が10億円では、損失額1兆円の1000分の一に過ぎません。地域も東京と大阪の周辺の杉山(毎年5~6千ha)に限られそうです。

一方で、地球温暖化対策として毎年55万haの人工林の間伐をすることになっています。ここに花粉を飛ばしているスギ林を含めれば、10倍以上もの発生源対策になる筈です。いずれにしろ杉山を急激に増やした拡大造林政策のツケが花粉症3000万人に出ている訳です。その反省を尋ねたところ、「今後は杉林等の育成単層林の半分を100年かけて複層林にしていきたい」との大臣答弁でした。転換に時間がかかる中、花粉発生源に重点を絞るべきと考えます。


■化学物質規制:総合的なリスク管理の視点で!

4月8日、経産・環境委員会の連合審査会で化学物質審査法の改正案について質問に立ちました。40年前のPCBによるカネミ油症事件を契機にできた法律ですが、「2020年までにすべての化学物質による影響を最小化する」という最近の環境サミット宣言を踏まえ、規制を強化することになりました。

その時の基本的な考え方は「物質の単位あたりの有害性だけではなく、摂取量も考慮して、総合的なリスクを判断する」というものです。つまり質と量との掛け算で考えるというものです。例えば騒がれたほど被害の出ていない環境ホルモンなどは、掛け算の視点が足りなかった、つまり量を軽視した例なのかもしれません。環境問題にも冷静で総合的な視点が求められています。

(4月28日)
2009.05.13 Wed l 吉田泉だより l top ▲