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■ 日米指針の改定:中国の外交政策に共同対応!
4月27日、「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」が18年ぶりに改定されました。平時・日本有事・米国有事・国際活動など、様々な場面で日米の協力範囲を拡大する内容が盛り込まれています。
今回の改定は、民主党政権時代に日本からアメリカに求めたものでした。その理由は、尖閣諸島周辺への中国の攻勢、つまり領空や領海への侵犯が急増し、漁船衝突事件等も発生したため、いざという時の米軍の支援をもっと確実なものにする必要があったからでした。中国は尖閣のある東シナ海だけでなく、南シナ海でも南沙諸島や西沙諸島の岩礁を勝手に埋め立てて滑走路を作るなど、荒っぽい海洋進出をしています。その二つの海での関係国の協力を強める必要が、今回の改訂の背景にあります。
一体、ここ数年のこの中国の一方的な海洋進出は、どういうことなのでしょうか。中西輝政教授によれば、中国の外交政策の大転換が2008年頃にあったとのことです(「中国外交の大失敗」PHP新書)。つまり未だ発展途上国だった時は「国力が備わるまで国際社会に対して万事控えめに対応する」という鄧小平の方針が生きていました。ところがその後、高度成長によって日本の2倍のGDPを持つ経済大国になり、北京オリンピックを成功させた訳ですが、その頃から「自らの力にふさわしい主張をすべきである」という「適切主張」の方針に切り替えられたというのです。そしてそれを実行し出したのが2012年からの習近平政権でした。目標は「中華民族の偉大な復興」すなわち「大清帝国の最盛期の版図の回復」。その具体例が東そして南シナ海での「力づくでの海洋秩序の変更」だったわけです。
間もなく今回の改定に関連する膨大な安保法制の改正案が国会に提出されます。国民が、その背景を含め、よく理解出来るように、十分な国会審議が大変に重要だと思います。
(4月30日 記)
2015.05.15 Fri l 吉田泉だより l top ▲