20130115_ph.jpg

■ 戦後70年:「事実の検証」を続ける!
戦後70年、節目の夏が来ました。安倍総理は談話を発表して改めて「反省」を表明する予定ですが、「侵略」や「謝罪」という言葉を使うのかどうか、注目されています。折から国会では「戦争法案」とも非難される安保法制の審議が大詰めを迎えており、なぜこの法案が提出されたのか、自分の国をどう守るのか守らないのか、国民的合意が必要な時でもあります。
戦争は人類にとって最大の「絶対悪」。しかしそれが毎日起きているのが「現実」です。絶対悪を強調する立場と現実を強調する立場の間で、極めて激しい論争が歴史認識についても、安保法制についても行われて来ました。この言わば紋切り型の対立を乗り越えるためには「事実の検証」を絶え間なく続けることが基本と思います。
例えば、渡部昇一著「本当のことがわかる昭和史」(PHP)によると、「日本の侵略戦争の始まりとされる満州事変」は「張作霖爆破事件(昭和3年)」が遠因であり、従来それは関東軍参謀・河本大作大佐の陰謀とされてきました。しかし近年情報公開されたイギリスの資料によると、爆弾はソ連製であり列車内に仕掛けられていたことが判明、ソ連にとって満州軍閥の張作霖は大いなる邪魔者であったことを考えると、ソ連シンパの身内による仕業の可能性があるとのことです。
また日支事変の発端となった盧溝橋事件(昭和12年)は、演習中の日本軍の空砲に対して実弾を二度打ち返されたことから始まり、一応は収まったものの、その後起こった通州事件(日本人200人以上が虐殺)で拡大してしまいました。日本から仕掛けたものではなく、東京裁判でも日本軍の侵略とはされなかったとのことです。
渡部教授が強調しているのは、当時はソ連ないしコミンテルンが世界革命を目指して凄まじい仕掛けをしていたことです、その仕掛けに乗せられた日本も大いなる反省をせねばなりませんが、当時の国際情勢をよく吟味することが歴史認識の出発点です。安保法制についても我が国を取り巻く環境の変化をどう見るか、についての国民的合意が大切と思います。
(7月31日 記)
2015.08.11 Tue l 吉田泉だより l top ▲