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■ TPP:大局的な観点で諸国民の富の増加を!
10月5日、TPP交渉(環太平洋経済連携協議)が参加12カ国の間で大筋合意に至り、世界最大の自由貿易圏が出来ることになりました。5年前に始まったこの交渉、日本は菅政権の時に参加の検討を始め、野田政権の時に参加、今回安部政権の下で合意となったものです。
最初は全ての関税を撤廃するとの話でしたが、結局コメなどの農産物は例外扱いになり、品目数ベースで95%の関税が無くなることになりました。農産物の中でも、例えば牛肉の関税は現在の4割から段階的に1割に減らされます。そうなると豚肉や鶏肉より安い牛肉がスーパーに並ぶことになり、消費者にとっては買い物の選択肢が増えることになります。
又そういったモノ以外に、サービス・投資の自由化、さらには知的財産・電子商取引・国有企業の規律・環境など幅広い分野で、世界で初めての国際ルールが構築されます。そこにこそ今回のTPPの核心があるわけですが、それは経済大国となった中国の恣意的で不透明な経済運営への危機意識・対抗意識でもあります。今後この動きは、ヨーロッパ・中国・インド・韓国等と進めているFTA(広域自由貿易協定)にも影響を及ぼしていくと思います。
課題は国内の農業政策のあり方です。今回も関税で守られることにはなりましたが、守りだけでなく攻めも必要です。円安が進んで日本のコメはアメリカのコメより安いとの指摘もあります。色々な果物も世界一の品質を誇ります。日本酒もそうです。大いに世界に売り出したいものです。減反政策を止める、価格維持から所得補償へ切り替える、そういった政策転換のキッカケにすべきとも思います。
アダム・スミス、リカード以来、自由貿易は分業を促し、諸国民の富を増やすものとされてきました。大局的に考えて対処して行きたいと思います。
(10月31日 記)
2015.11.30 Mon l 吉田泉だより l top ▲